声優を目指すなら専門学校と大学どっち!?声優の進路の選び方

大学校舎

声優を目指す人にとって、進路をどう選ぶかはとても大きな悩みでしょう。

声優専門学校に進むべきか、大学に進むべきか、もしくは声優専門学校と大学の両方に通うのか?

このような声優の進路について、声優専門学校を卒業後、プロの声優として活躍する大草美樹さんに執筆していただきました。

声優の夢を叶えるために、これからの進路に迷っている人はぜひ参考にしてみてください。

大草 美樹
幼少の頃より地元徳島で合唱や演劇、阿波踊りと様々な舞台経験を積む。その後、声優になりたいという思いから大阪にある声優専門学校へ。専門学校卒業後は声優事務所に所属し、関東を中心に声優、舞台女優として活動。現在はフリーの声優として自身の活動の幅を広げている。主演作品:「PARALLEL LIVE vol.12~暴走サブマリーン海底探索~サンリオピューロランド」水の精アポロン役、映画「絶滅動物」ピッピ役、FINE STATE-夢でも逢えたら(Official Music Video)くま役、ボイスコミック「メイドさんは食べるだけ」橘すずめ役
Twitter:@ohkusa_miki
HP:大草美樹オフィシャルサイト

声優を目指すなら専門学校と大学のどっちがいい?

声優専門学校と大学のどっちに行くべきか?結論から言うと、私は声優を目指すなら声優専門学校へ進学すべきだと思います。

この記事を見て下さっているのは恐らく、これから声優専門学校へ行くべきか、みんなと同じように大学へ行くべきかを迷っている高校生くらいの年齢の方だと思います。

私も高校生の時、皆様と同じ様に声優専門学校へ行くか大学へ行くか迷いました。私の場合、アニメがとにかく大好きで同時に声優という職業への憧れが強くあった時期でした。

当時私の通っていた高校は県内でも有名な進学校で、高校を選んだ理由なんて「家から近いから。」ただそれだけでした。

進学校と言うだけあって周りの子はほとんど大学進学を選んでいました。専門学校や就職を次の進路先として選ぶ生徒は少ない。そんな学校でした。

高校も地方なので声優の事を教えてくれる専門学校はなく、声優専門学校へ行くなら親元を離れて学校に通うのが絶対条件でした。

それでも私は声優専門学校を選びました。今この記事を読んでくれているあなたが本気で声優になりたいなら、私は声優専門学校に行くことはあなたにとってとても価値のある事だと思います。

声優専門学校に行くメリット

声優専門学校のレッスンの様子
  • 基礎から学べる
  • オーディションが開催される
  • 声優を目指す仲間に出会える

声優専門学校に行くメリットとしては、まず演技初心者でも基礎から学べるところです。私の通った声優専門学校では、まず基本となる発声練習から教わりました。

その他、柔軟やクラスの子と舞台を作ったり、声優を目指している子なら誰でもワクワクする授業が目白押しでした。

声優はマイク前で演技をするイメージですが、実際に体を動かして、自分の体がどう動くとどういう声が出るのかをわかっていないと、口先だけの棒読み芝居になってしまいます。
だからこそ、マイク前以外での授業の方が実は重要だったりするのです。

また、声優専門学校へ行くと、プロダクションや養成所へ入る為のオーディションが校内で開催される所が多いです。
プロダクションや養成所へ入ってそこから一握りの所属声優になり、声優として仕事をするのが一般的です。

そのため、校内でプロダクションのオーディションが開催されるのは、声優専門学校の大きなメリットといえます。

声優専門学校で出会う仲間は個性的な人が多く、夜更かしして夢を語りあったのは今でもいい思い出です。

声優専門学校に行くデメリット

デメリット
  • 大卒の学歴にならない
  • 声優になれない可能性もある
  • 声優=資格ではない

ここからは現実的なお話です。
メリットでも書いた様に声優になりたい!と夢を見て勇気を持って踏み出したあなたには、とっても楽しい学園生活が待っているでしょう。

でも、あなたが楽しく夢を見ている間に、大学を選んだ友達は一生懸命勉強して、将来就職をする時に役に立つ資格や大卒という武器を手に入れる事になります。

これは、声優を目指すのであれば絶対にぶつかる世間とのギャップです。

声優専門学校は大抵が2年制ですので、同級生が大学3・4回生として過ごしている間、プロダクションや養成所のレッスンと平行して仕事をしなければいけません。

家がとっても裕福な場合は別ですが、大抵の人はレッスンとバイトの同時進行で生活をしています。

こんなに勇気を出して声優専門学校を選んで頑張ったとしても、声優として1円も稼ぐ事なく業界を去って行く人はとっても多いです。

声優は資格ではありません。「声優向いてないな。やっぱり一般企業に就職しようかな?」と思った時、声優専門学校を卒業していても就職に役立つ資格はありませんし、大卒でもないのです。

大学に行くメリット

大学のキャンパス
  • 学歴や資格が残る
  • 親の理解が得られやすい
  • 世間体として印象が良い

大学に行くメリットとしてはやはり学歴がついたり、学部によっては資格が取れたりする所です。

仮に教師になる資格を取りたいとしましょう。教師になりたいから大学へ行かせて欲しいといえば、声優専門学校へ進学するよりも親の理解を得やすいと思います。

大学に行き資格をとってしまえば教師として就職する事ができます。給与面も声優よりも安定しますし、世間体としても印象がいいでしょう。

あなたのやりたい事が声優の他に何か安定した職業であるなら、そちらを優先して目指してみても良いかも知れません。

大学に通ったり、就職して働いているうちに、「やっぱり声優はいいかな。」と思うかも知れないし、就職した先が天職かも知れません。

こればっかりは実際に進んでみないと分からないし、実際私もキャンパスライフというものを経験したかったなという気持ちはあります。

声優専門学校を選んだ事に後悔はありませんが、一般的な大学生活は送っていないので憧れる気持ちはあります。

大学に行くデメリット

デメリット
  • 同世代の声優に遅れをとる
  • 声優という夢からは遠ざかる
  • 余計なお金がかかる

同世代の声優に遅れを取るというのは、大学へ進学する大きなデメリットです。

声優のアイドル化に伴い、声優であってもルックスや年齢がオーディションの審査基準になることは多くなりました。

事務所直結の声優養成所でも年齢制限をかけている所は多いですし、キャスティングオーディションに年齢制限があるものもあります。

あなたがどんな声優になりたいかにもよりますが、声優業界では若い=武器というのは間違いないです。

特に年齢が重要なのが女性です。高校卒業が18歳、専門卒業で20歳、プロダクションに入る頃には21歳になる子がほとんどです。

あなたが女性で、なおかつ声が高めの可愛い声なら、25歳までが勝負だと思ってください。

また、余計なお金がかかることもデメリットの一つです。

みんなが大学へ行くからという理由で大学に行くのなら、勉強は楽しくないでしょうし、中退でもしたならそれこそお金は勿体ないと思います。

大学卒業後に声優専門学校に行くのは可能?

大学卒業後に声優専門学校に行くことは可能です。

例えば、大学に行って教師になったけど「やっぱり声優になりたい!」と思ったなら、遅いスタートではありますが、働いたお金を貯めて声優専門学校へ通うこともできます。

実際に声優専門学校には、一度は就職したけどやっぱり声優を諦めきれなくて挑戦したい!と入学してくる生徒もいます。

そのため、年齢的なデメリットはあるものの、一度大学に入ってから声優専門学校へ入学するという進路も選択肢のひとつです。

一度取った資格や大卒という学歴は消えないので、声優がダメだった時に大学進学を活かした就職が可能です。

余談ですが、一度資格を取るルートを選択するなら、国家資格が良いと思います。

普通に大学に進学しても大卒という肩書きはできますが、その後声優専門学校に行って、プロダクションや養成所に通うとなると社会的ブランクが生まれます。

国家資格は年齢に左右されることが少ないため、就職という面では利点がある様に思います。

逆に、声優専門学校へ行って声優を目指したけど、やっぱり何か資格が欲しいという理由で大学へ通う人もいます。

皆さんには無限に選択肢がありますし、大学卒業後に声優専門学校に通うことも可能なので、今やってみたいと思う方へ進路を進めるのが最善だと思います。

声優専門学校と大学の両立は可能?

声優専門学校と大学の両立は、時間的に難しいと思います。

声優専門学校は通常週5日、大学並に授業があります。そのため、声優専門学校の週5日と大学の週5日の両立は時間的に難しいです。

しかし、方法は0では無くて、声優専門学校をメインで週5日通って、通信で大学の単位を取っていくスタイルなら同時進行も可能だとは思います。

また、大学に週5日通って、土日に声優養成所に通っている人もいます。

私が通っていた声優養成所には大学生もいて、午前中は大学、午後は声優養成所のレッスンを週1日ペースで受けていました。

また、週1コースや夜間コースを設けている声優の学校もあります。

声優の学校と大学の両立は、スケジュール次第だと思います。ただ、この選択をして危ないのが結局どっちつかずになってしまう事です。

どっちも頑張れる器用な方なら良いですが、声優専門学校でも大学でも課題が出ると思いますので、いっぱいいっぱいになって課題をこなせない様なら本末転倒になりかねません。