「声優になれるかどうかは声優専門学校選びで変わる」
これは言い過ぎでもなければ、あながち間違いでもありません。
声優専門学校を選ぶ際には、多くの情報に目を通して慎重に選ぶことが大切です。
甲信越地方では中心都市とも言える新潟には、声優の専門学校は二つあります。
新潟にあるそれぞれの声優専門学校について、現役声優による評判や、卒業生の口コミなどをもとに評価してみました。
総合学園ヒューマンアカデミー
総合学園ヒューマンアカデミーは、正確には専門学校には分類されず、一般企業が経営している専門校となります。
専門学校は何かと国への届け出が必要で、カリキュラムの変更や講師の採用がしづらいという大きなデメリットがあります。
そのため、声優の学校の中には、時代に合わせてカリキュラムを柔軟に変更できて、現役声優を講師に招きやすいようにと、あえて専門学校にはしない学校も多くなっています。
特に声優のような芸能関係の学校では、専門学校よりも無認可の学校の方が有名どころが多くなります。
ヒューマンアカデミーも学校法人の専門学校ではありませんが、声優の養成にかなり力を入れていて、業界からも注目されています。
津田健次郎さんや並木のり子さんなど、ベテランの実力派声優を講師に迎え入れ、カリキュラムや授業内容も質の高いものになります。
それに伴い実績も良く、最近では声優アワード新人男優賞を獲得した伊藤節生さんや、歌手としても活躍する村川梨衣さんを輩出しています。
ヒューマンアカデミー新潟校では春と秋の2回学園内オーディションが開催されていて、東京の声優プロダクションや芸能事務所など、90社以上が参加するとも言われています。
90社以上が参加するような大規模な学内オーディションは、新潟のみならず全国的にもかなり珍しいケースとなります。
オーディション参加プロダクションの数だけチャンスは増えますから、学内オーディションはヒューマンアカデミーの強みの一つと言えます。
在学中にオーディションに合格する生徒もいて、卒業生の大亀あすかさんは在学中にシグマ・セブンのオーディションに合格して所属となっています。
オーディションに合格できなかった場合であっても、卒業してからもオーディション情報の提供やカウンセリングを積極的に行ってくれます。
また、使用していない部屋を自主トレーニングに使えるなど、卒業してからのサポートも魅力の一つです。
新潟には声優の学校が2校しかありませんが、実績としてはヒューマンアカデミーがおすすめです。
あとは、両校の資料を見比べたり、体験入学にも参加してみて、学校の雰囲気なども加えて検討してみると良いでしょう。
※入学願書の受付は4月1日時点で満18歳以上の方が対象です。
国際映像メディア専門学校

新潟では数少ない、声優や俳優の勉強ができる専門学校です。
声優コースは演技やアフレコの授業を中心としているので、学生にとっては非常にやりがいがあって楽しい授業内容でしょう。
堀内賢雄さんや石田燿子さんが特別講師として新潟まで来られることもあり、声優専門学校らしい特別な時間を過ごすことができます。
しかしながら、肝心の専門学校卒業後の進路に関しては、卒業生で声優プロダクションに所属となりデビューした人は決して多いとは言えません。
専門学校卒業後に東京の声優養成所へ入って、また新たに声優の勉強を続ける卒業生もたくさんいます。
国際映像メディア専門学校では、在学中に就職コースと進学コースに分けられます。
就職コースは声優ではなく一般企業への就職を目指し、進学コースは卒業後に声優養成所への入所を目指すことになります。
一方、東京の声優専門学校アミューズメントメディア総合学院では、7割近い生徒が声優プロダクションへの所属を勝ち取りデビューします。
国際映像メディア専門学校では、プロダクションの所属オーディションに合格して所属となる生徒は限られています。
優秀な生徒は新潟の地元企業のCMに出たりもしますが、東京の声優プロダクションに所属して声優として活躍するには、並々ならぬ努力が必要と言えます。
授業内容や講師陣はそれなりに充実していますが、専門学校を卒業したからと言って必ず声優になれるわけではありません。
声優としてデビューするためには、専門学校の中でも誰よりも輝くほどの努力が必要です。
新潟なら声優養成所も要検討
新潟には上記の二つしか声優の専門学校がありません。
専門学校となると選択肢はかなり限られてしまいますが、専門学校以外も含めて考えるなら、新潟には大手の声優養成所があります。
声優養成所とは、声優プロダクション直営の新人養成学校のことですが、インターナショナルメディア学院を運営するのは大手声優プロダクションのIAMエージェンシーです。
インターナショナルメディア学院のデビュー実績
声優専門学校にしても声優養成所にしても、良し悪しを考える上で1番大切なのはどの程度声優をデビューさせているのか、つまりプロの声優を育てた実績です。
国際映像メディア専門学校の場合、二年間学んだ後に多くの生徒が声優養成所へと進みます。
しかし声優養成所の生徒の過半数は未経験者なので、わざわざ声優専門学校を経由するのはお金も時間もムダにするだけです。
インターナショナルメディア学院に入る生徒の多くも未経験者ですが、過去に未経験者から何百人もの声優が誕生しています。
学院内では3ヶ月に1回、東京からプロダクションのマネージャーなどを招いて所属オーディションが開催されます。
声優としてやっていける実力が備わっていると判断されたら、入所期間に関係なく声優デビューさせてもらえます。
入所から3年以内に声優デビューした養成員は1,000人を超えていて、声優専門学校と比較すると高い確率で声優になれるということになります。

インターナショナルメディア学院の現役声優講師

新潟のような地方都市にある声優専門学校で講師を務めているのは、地元でナレーションの仕事をしている声優か、地方テレビ局を退職したアナウンサーなどが多くなります。
国際映像メディア専門学校のように、大々的に大物声優の名前を講師として載せている専門学校もありますが、彼らは特別講師であり年に1、2回行われる特別授業に登壇するだけです。
しかし声優のスキルを基礎からしっかりと学ぶのであれば、現役声優の常勤講師は絶対に必要です。
声優業界は年々大きく変わっていきますし、今の声優に必要なものは昔とは違います。
今の声優業界で通用する声優を育てられるのは、今の声優業界を知っている現役声優だけです。
現役声優が講師にいることで、これからの声優に必要なものが授業にしっかりと反映されるようになります。
地方の声優専門学校では、声優ではない人が講師をすることも多いですが、声優養成所であれば直営プロダクションに所属している現役声優が指導してくださいます。
インターナショナルメディア学院では、ベジータ役の堀川りょう先生をはじめとして、多くの現役声優から直接レッスンを受けることができます。
以上のような点から考えて、新潟で声優専門学校をお探しであれば、声優養成所も検討してみるべきでしょう。
専門学校と声優養成所で合わせて3校と選択肢は多くはないので、3校とも資料を取り寄せて見学に行ってみるのも良いでしょう。
インターナショナルメディア学院に関しては、とりあえず新潟で声優の基礎の勉強を始めてみて、途中から東京校に転校することもできます。
声優の仕事は99%が東京に集まっていますから、声優を目指すならいずれは新潟を出ることになるでしょう。
デビューの可能性を講師やマネージャーに相談しながら、新潟から上京するタイミングを考えられるというのも、インターナショナルメディア学院の強みと言えます。
まずは資料にじっくりと目を通して、声優養成所がどのようなものなのかを知っておきましょう。