声優専門学校は学費が高い?お金を払えない人の解決策とは?

声優専門学校はお金がかかります。学費が高いという理由で、声優専門学校に行くことを断念する人も少なくありません。

ここでは、声優専門学校にかかるお金事情や、お金が無くても声優専門学校に行く方法についてご紹介します。

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声優専門学校は学費が高い?費用相場を解説!

分野を問わず専門学校は学費が高いと言われていますが、声優の専門学校も例外ではありません。

都内にある声優専門学校の学費の相場は、初年度でおよそ120万〜150万円程度です。

2年間の学費となると、安い声優専門学校でも230万円程度、平均相場は250万円~290万円といったところです。

まれに3年制の声優専門学校もありますが、そうなるとさらに1年分の学費が上乗せになります。

ただし、他分野の専門学校でも2年間で200~300万円が平均的な学費の相場です。

声優専門学校だけが特段高いわけではありませんが、講師や設備に大きな費用がかかることで学費が高くなる傾向にあるのは事実です。

しかしながら、声優は専門性が高く、学べる環境は限られているため、学費を理由に声優専門学校に通えないというのは、声優を目指す人にとって深刻な悩みと言えるでしょう。

お金が無くても声優専門学校に行く方法

学費が払えないことで声優専門学校に行くのを諦めようとしている方もいることでしょう。
しかし、お金の問題は意外に解決策がある場合が多いです。

声優の夢を諦める前に、まずはお金が無くても声優専門学校に行く方法に目を向けてみましょう。

お金が無くても声優専門学校に行く方法には以下の3つがあります。

奨学金・教育ローン

奨学金や教育ローンは、専門学校の学費を払うためにお金を借りる一般的な方法です。

お金を借りると聞くと抵抗を感じる人も多いかもしれませんが、多くの専門学生や大学生が利用している方法なので特別なことではありません。

奨学金と教育ローンの違いは、名義人(返済する人)に違いがあります。

奨学金は、学生本人の名義でお金を借りて、学生本人が返済していきます。
一方の教育ローンは、親の名義でお金を借りて、親が返済していきます。

どちらも返済には利子がつきますが、月々返済する金額を自分で決められることも多いため、奨学金の返済に追われすぎることもありません。

奨学金や教育ローンには様々な種類があります。
お金の利用目的が学費に限定されているものもあれば、生活費などに利用できるものもあります。

また、中には返済不要な奨学金などもありますが、それらを受けるには特定の条件をクリアしなくてはならず、利用できるのはごくわずかな人です。

奨学金や教育ローンは基本的には返済が必要と考えておくとよいでしょう。

声優専門学校によって利用できる奨学金の種類は違うため、まずは気になる専門学校のパンフレット等で奨学金の詳細を確認しておくとよいでしょう。

新聞奨学生制度

新聞奨学生制度とは、朝夕の新聞配達をする代わりに、学費を無利子で借りることができる制度です。

2年間続けることができれば、学費を返済する必要がないという点が他の奨学金とは異なる大きなメリットです。

その他にも新聞奨学生制度では、寮がついていることが多いのも特徴です。

また、寮によっては食事を提供している所もあり、一人暮らしを考えている学生は生活費の負担も軽減することができます。

ただし、新聞奨学生制度は通常の学校生活に朝刊と夕刊の配達が加わるため、かなりハードな学生生活になります。

しっかりと考えずに気軽に選択してしまうと、本来の目的である声優レッスンがおろそかになってしまう可能性もあるため、よく考えた上で利用することが望ましいでしょう。

特待生入学

特待生入学とは、強い学習意欲とやる気を持つ生徒に対して、学校が学費の免除や減額を行う制度です。

1学年に数名という少ない枠ではありますが、学費を安くすることができるため挑戦してみるのもよいでしょう。

特待生の審査方法は学校によって違いますが、入学決定後に特待生志望者として改めて試験を受けることが多いです。

特待生制度を設けていない声優専門学校もあるため、各専門学校のパンフレットで確認しておきましょう。

アルバイトで学費を稼ぐ

アルバイトで学費を稼ぎながら、声優専門学校に通っている人もたくさんいます。

ただし、入学金や学費は最初に支払わないといけないため、入学初期までにある程度のお金が必要になってきます。

学費の支払い時期は、1年分を前期と後期の2回に分けて支払う声優専門学校が多くなっています。

初年度にまとまったお金を用意するのが難しい人は、まずは奨学金を借りた上で、その返済のためにアルバイトをするというのも一つの方法です。

どうしても奨学金を借りるのに抵抗があったり、条件を満たしていないために借りることができない場合は、1年間のアルバイトで初年度の納入金を貯めるという方法もあります。

声優専門学校より学費を抑えて学ぶ方法

学費が高いために声優専門学校に行くのが難しいという人であれば、声優専門学校よりも学費を抑えて声優を目指す方法があります。

声優専門学校よりも安い学費で学ぶことができる方法は、以下の4つになります。

声優養成所

声優養成所のレッスン風景

声優養成所とは、声優プロダクションが新人発掘のために運営してる声優養成機関です。

声優専門学校は週5日のレッスンであるのに対して、声優養成所は週1〜2日で数時間のレッスンのため、学費を抑えて学ぶことができます。

ただし、声優養成所に入るにはオーディションに合格しなくてはいけないため、誰でも簡単に入所できるわけではありません。

特に人気の声優養成所では、ある程度の基礎を積んでいることが入所の条件となっていることもあるので注意が必要です。

声優スクール

声優スクールは、声優養成所とは違って費用を支払えば誰でもレッスンを受けることができます。

とはいえ、声優スクールはそれほど数が多くはありません。

また、アニメ声優よりもアナウンサーやナレーターの養成に力を入れている声優スクールが多いので、アニメなど演技の必要な声優を目指している人はスクール選びに注意が必要です。

レッスンは週1~2日程度が一般的で、費用も他の学校等に比べて安いところが多くなっています。

劇団

劇団のレッスン風景

劇団といえば舞台俳優というイメージが大きいですが、演技を学びながら声優を目指したいという人が劇団からスタートする場合もあります。

例えば、宮野真守さんや木村良平さんなど多くの声優が所属する「劇団ひまわり」は、幼少期からレッスンを開始している生徒が多いですが、多くの声優を輩出している劇団です。

劇団といっても運営方針は様々です。
仕事の依頼が入るプロの劇団もあれば、趣味程度にやっている素人の劇団もあります。

学びたいことを明確にしたうえで、慎重に劇団選びをするべきです。

プロの劇団であればお給料がもらえますが、入団費や月謝が必要な劇団や、チケットの手売りのノルマがある劇団もあるため、入団の前には条件を確認しておきましょう。

声優専門学校の定時制

全日制の声優専門学校ではなく、夜間や週末に通える定時制の声優専門学校を選ぶと学費はかなり抑えることができます。

また、レッスン時間や日数が少なくなることで、仕事をしながらレッスンを受けることができ、経済的な不安がかなり軽減されるでしょう。

声優養成所や声優スクールと同じようにも思えますが、これらの方法に比べて声優専門学校は声優オーディションへのサポート体制が充実しています。

定時制の生徒でも全日制の生徒と同じように、学内で行われる声優オーディションに参加することができるのは大きなメリットです。

基礎レッスンを受けながら様々な声優プロダクションのオーディションに参加したい人は、声優専門学校の定時制がおすすめです。

ただし、定時制のある声優専門学校は数が限られています。
興味がある人は以下のページで各学校の詳細を確認してみましょう。

お金事情を乗り越えて有名声優になった先輩を紹介

有名声優として活躍している先輩たちの中にも、声優専門学校の学費を払うために苦労した人たちがたくさんいます。

学費の解決方法は様々ですが、最もハードな選択が新聞奨学生かもしれません。

新聞奨学生制度を利用して声優専門学校に通った先輩達には以下のような有名声優もいます。

  • 松岡禎丞(代々木アニメーション学院)
  • 河本啓佑(アミューズメントメディア総合学院)
  • 江口拓哉(日本工学院専門学校)
  • 檜山修之(東京アナウンス学院)

お金の問題の解決方法には、先述の通りいくつかの方法があります。

学びたい気持ちをサポートしてくれる制度はたくさんあるので、お金の苦労があったとしても声優専門学校に行きたいかどうかを考えてみることが一番大切です。

新聞奨学生の受け入れが多い声優専門学校

声優専門学校に通うために一人暮らしをする必要がある人は、学費の他にも家賃や生活費が必要になるため、お金の問題はより深刻です。

しかし、寮の提供がある新聞奨学生であれば、それらの不安を大きく軽減できるでしょう。

新聞奨学生が多いことで有名な声優専門学校として、松岡禎丞さんも卒業した代々木アニメーション学院があります。

代々木アニメーション学院は、声優輩出実績が高い声優専門学校で多くの有名声優を輩出しています。

日本では年間200以上のアニメ作品が制作されており、放送されているほとんどのアニメ作品に代々木アニメーション学院の卒業生が関わっていると言われています。
まさに業界の先頭を走っている声優専門学校といえるでしょう。

代々木アニメーション学院の学費は決して安いものではありませんが、学費が高くても代々木アニメーション学院を選ぶ学生は多く、学生の5人に一人が新聞奨学生制度を利用しています。(2020年度実績)

新聞奨学生はハードな学生生活になりますが、新聞奨学生が周りに多いことで、悩みを共有しやすく心強いと感じることでしょう。

また、代々木アニメーション学院では新聞奨学生制度の体験を行うことができます。

興味はあるけど自分にできるのか不安が残る人は、新聞奨学生の生活を体験してみてから検討してみるとよいでしょう。

お金が無くても声優専門学校に行くべき?

奨学金などで学費の問題をカバーできるのであれば、声優専門学校は行くべきだといえるでしょう。

ただし、基礎レッスンが必要ない人や、行きたい声優プロダクションまたは声優養成所に合格できる見込みがある人は、わざわざ声優専門学校を通る必要はないかもしれません。

声優専門学校と他の選択肢の大きな違いは、「レッスン時間の長さ」と「オーディションのサポート体制」です。

手厚いサポートを受けながら、じっくりと基礎から学びたい人は声優専門学校を選択するとよいでしょう。

ただし、学費が安いだけで声優専門学校を選んでしまっては、結果的に後悔する可能性があります。

声優を目指して声優専門学校にいくのであれば、声優輩出実績が高い専門学校を選択しましょう。

学費の問題が解決しない場合は、声優専門学校の定時制という選択肢の他に、声優養成所や声優スクール、劇団といった選択肢から自分にあった方法を選択するとよいでしょう。

学費は自分への投資です。声優という夢を実現するためには、その技術を身に付けるために多くの学費が必要になります。

様々な方法を検討し、後悔がない進路を選択しましょう。